AGA・男性型脱毛症による薄毛の進行を止めるにはAGA治療が必要とされています。
- AGAに有効な治療法
- AGA治療薬の種類
- AGA治療薬の効果
- AGA治療薬の副作用と対処法
- AGA治療薬の相場
- AGA治療薬を購入できる場所
AGA治療とはフィナステリドやデュタステリドといったAGA内服薬の服用と、ミノキシジルの外用薬の塗布を行います。
また、AGA治療薬が浸透しやすい健康な頭皮環境を作ることも大切です。
今回の記事ではAGA治療薬の効果や副作用をAGA治療薬の種類別に説明いたします。
またAGA治療薬の値段、現在の相場についてもAGAクリニックで処方される費用を調査しました。
AGA・男性型脱毛症はAGA治療薬でしか薄毛の進行を止められない
AGA(エージーエー)とは、男性型脱毛症のことです。
男性の薄毛の原因で最も多いのがAGAで、進行型の脱毛症のためほっておくとは薄毛が進行していきます。
AGAの原因のひとつに「遺伝」があり、特に母方の祖父母が薄毛の場合、AGAになるリスクが高いといわれています。
AGAによる薄毛の対処法として有効とされているのが、フィナステリドやミノキシジルなどを成分とするAGA治療薬の服用です。
AGAの治療法は、基本的にAGA治療薬の継続服用と、頭皮環境の改善が必要です。
薄毛の改善方法として、ワカメや納豆などの食品の摂取や、亜鉛やノコギリヤシのサプリメントをすすめる人もいますが、食品やサプリで髪の毛が生えることはありません。
食品やサプリメントは、「髪の毛の成長に役立つ」ことはあっても「髪の毛を生やす」ことはできないのです。
また薬用シャンプーなども同様で、基本的に髪の毛を生やす効果はありません。
ミノキシジルが配合された育毛剤などの浸透を助ける働きや、頭皮環境を整える働きを持つのがスカルプシャンプーの基本的な効果です。
AGAによる薄毛の改善はAGA治療薬でのみ効果が期待できることを覚えておいてください。
AGAによる薄毛を改善できる方法
AGAによる脱毛症の進行を改善する方法としてはAGA治療薬の服用をはじめ、以下の方法があります。
- 内服薬(フィナステリド・デュタステリド)の服用
- 外用薬(ミノキシジル)の塗布
- メソセラピー治療(有効成分を頭皮に注入する)
- 植毛手術
内服薬(フィナステリド・デュタステリド)の服用
内服薬の服用とは、プロペシア(フィナステリド)やザガーロ(デュタステリド)といったAGA治療薬で、薄毛の進行を止めながら新しい髪の毛を生やす治療法です。
AGAの内服薬は副作用が発現するリスクがある為、ドラッグストアなどで市販されていません。
医師の診察と処方が前提となる為、AGAの治療を行う事のできる皮膚科、もしくはAGA専門のクリニックで診察する必要があります。
AGA治療薬を処方箋無しで購入する方法として、オンラインサイトで購入する方法もあります。
ネット通販で治療薬を購入する行為は「個人輸入」となる為、自己責任で行うことが前提となります。
またネット購入の場合、効果のない偽薬を買わされるリスクもあるので注意が必要です。
AGA治療薬には同じ成分を持つ薬で、後発の薬となるジェネリック医薬品が存在します。
ジェネリック医薬品は同様の効果が期待できる上、費用も安く抑えられるメリットがあります。
ただしジェネリック医薬品は正規薬と完全に同じ効果があるわけではありません。
また副作用の発現率も異なる為、ジェネリック医薬品を選ぶ場合は医師との相談が必要となります。
AGAクリニックによっては、正規薬とジェネリック医薬品を選ぶことができるクリニックもあります。
外用薬(ミノキシジル)の塗布
ミノキシジル外用薬を頭皮に塗布する事で、発毛促進を図る治療法です。
ミノキシジル外用薬に関しては、内服薬とはことなりドラッグストアなどでも販売されているので入手しやすいメリットがあります。
リアップやスカルプDミノキなどはテレビコマーシャルも行っているので知っている人も多い治療薬だと思います。
ただし、ミノキシジルにも副作用があるため、利用に関しては注意が必要です。
メソセラピー治療(有効成分を頭皮に注入する)
AGAスキンクリニックのサイトによると、メソセラピー治療とは成長因子を頭皮に注入することで、発毛力を高める治療法です。
メソセラピーには、注射器や針付きのローラー、炭酸ガス、レーザー照射などさまざまな注入方法があります。
メソセラピー治療のメリットは、一度にさまざまな有効成分を頭皮に注入できるため、高い発毛効果が期待できることです。
ただしメソセラピー治療もAGA治療と同じく自由診療なので治療費が高額になりやすいデメリットがあります。
また、AGAの進行具合によってはメソセラピー治療を行っても満足のいく発毛効果が得られないケースもあります。
植毛手術
最終的な方法としては、自分の髪の毛を移植する自毛植毛手術を行う方法もあります。
自毛植毛とは、比較的AGAの影響を受けにくい後頭部などの髪の毛を薄毛が進行した頭皮に移植する方法です。
植毛を行っても、植毛していない自分の髪はAGAにより脱毛するリスクがある為、AGA治療薬の服薬は必須となります。
植毛と言えば、タレントのいしだ壱成さんがトルコで植毛治療を受けた事がネットでも話題になりました。
植毛のメリットは植毛した髪は脱毛症にならずに生え続ける事ができることです。
デメリットは費用が高額で、数百万円以上に上ることもあります。
また、植毛していない自毛の髪の毛に関しては引き続きAGAリスクにさらされる為、AGA治療薬の服用も継続しなくてはなりません。
どの治療法も基本的に保険適用されない自由診療となるので、治療費が高額になる傾向にあります。
AGAクリニックによっては、医療ローンを組むことができる場合もあります。
AGA治療はいつまで続ければいいの?
AGA治療は基本的には「自分が辞めると決める日」まで続ける必要があります。
治療を辞めると、元の薄毛状態に戻ってしまう。場合によっては前以上に薄毛が進行してしまうケースも報告されています。
副作用が出る可能性のある薬を継続して服用するのには精神的な負担も大きいです。
AGA治療薬の副作用の中には「うつ」が発現するケースもあり、精神的に辛くなってしまい、断薬するケースもあります。
人によっては「命をとるか、髪をとるか」の選択を迫られるくらい追い込まれるケースもあります。
AGAの進行がかなり進んでいる場合は、より強い治療薬の服用が必要になるため副作用も強く出てしまう恐れがあります。
私の個人的な意見としては、AGA治療を辞めて薄毛の自分を受け入れて、髪型を坊主やスキンヘッドにしてスッキリするという方法もありだと思います。
私自身、今ではハゲを受け入れてスキンヘッドにしていますが、特段困る事はありません。
職種によってはスキンヘッドはNGという場合もあると思いますが、坊主、丸刈りはOKな職場もあると思います。
AGAの治療費は保険適用外の自由診療になる
プロペシアは厚生労働省からAGA治療薬として正式な認可が下りた薬ですが、保険診療の適応外(自由診療)です。
また、AGA治療薬の内服薬は副作用が出る恐れがある為、ドラッグストアなどでは市販されていません。
AGA治療の内服薬を入手するには医師の診察と処方が必要です。
AGA治療薬は一部の治療薬に関して、ネット通販で購入できる場所も存在します。
有名どころではオオサカ堂やアイドラッグがありますが、ネット通販でAGA治療薬を購入する事は個人輸入の扱いとなります。
個人輸入で治療薬を購入する行為は推奨されておらず、あくまでも自己責任で行う事を前提としています。
AGAの改善に効果のある治療法
日本皮膚科学会ガイドラインの「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」によれば、薄毛の改善に効果のある治療法として以下の方法があげられています。
推奨度【A】 | フィナステリドの内服 |
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推奨度【A】 | デュタステリドの内服 |
推奨度【A】 | ミノキシジルの外用 |
推奨度【B】 | 植毛手術 |
推奨度【B】 | LEDおよび低出レーザー照射 |
推奨度【B】 | アデノシンの外用 |
推奨度【D】 | ミノキシジルの内服 |
AGAに効果のある内服薬の種類
- プロペシア(成分名:フィナステリド)
- ザガーロ(成分名:デュタステリド)
プロペシア(フィナステリド)の効果を実感するまでの期間
プロペシア(フィナステリド)は5α-リダクターゼⅡ型を抑制する効果により、薄毛の進行を止めることが期待できます。
プロペシアの効果を実感するまでの期間は最短で約2~3ヶ月かかります。
プロペシアの服薬による副作用として、初期脱毛・性欲減退・勃起機能障害(ED)・肝機能障害・うつ・精子減少などがあります。
ザガーロ(デュタステリド)の効果を実感するまでの期間
ザガーロとはディタステリドという成分を持つ薄毛の予防や、髪の毛を太く成長させる効果のある内服薬です。
5α-リダクターゼⅠ型とⅡ型を抑制する効果もあります。
ザガーロの効果を実感するまでの期間は最短で約2~3ヶ月程度です。
ザガーロの服薬による副作用として、初期脱毛・性欲減退・勃起機能障害(ED)・肝機能障害・うつ・精子減少・乳房障害・蕁麻疹
などがあります。
AGAに効果のある外用薬の種類
- ミノキシジル
- アロビックス
ミノキシジルの効果を実感するまでの期間
効果
・発毛因子の産生を促進
・脱毛を抑制
効果を実感するまでの期間は最短で約3~4ヶ月
副作用・リスク
・初期脱毛・皮膚炎・動悸や息切れ・頭痛やめまい・むくみ・肝機能障害・心疾患
アロビックスの効果を実感するまでの期間
アロビックスは、フロジンのジェネリック医薬品です。 成分は、フロジンと同様、塩化カルプロニウムです。
効果
局所血管拡張効果(フロジン、アロビックスを塗った場所の血行をよくすること) ならびに発毛促進効果(機能低下状態にある毛嚢の活動性を高める)により脱毛症を効果的に改善します。 また脱毛の予防にも使われます。
副作用
発汗、 かゆみ、刺激痛、熱感が出る場合があります。
入浴後にアロビックスを使用すると副作用が強くあらわれやすいので、入浴後の使用は控えて下さい。
AGA治療薬の副作用の種類
プロペシア(フィナステリド)で起こりうる副作用
プロペシアの副作用としては以下の症例が報告されています。
- 肝機能障害
- 性欲減退
- 勃起不全
ザガーロ(デュタステリド)で起こりうる副作用
ザガーロの副作用としては以下の症例が報告されています。
- 勃起機能不全
- 肝機能障害
- 性欲減退
- 倦怠感
- 食欲不振
肝機能障害は発現率は不明ですが、その他の副作用に関しては1%以上の発現率が報告されています。
ミノキシジルで起こりうる副作用
ミノキシジルの副作用としては以下の症例が報告されています。
- かゆみ
- かぶれ
- 動悸
- 息切れ
- めまい
- 多毛症
厚生労働省の調査によると、ミノキシジルを含む一般医薬品で副作用が生じる確率は8.82%だったという結果が報告されています。
アロビックスで起こりうる副作用
アロビックスの副作用としては以下の症例が報告されています。
- 発汗
- 赤み
- かゆみ
- 悪寒
- 刺激痛
- 熱感
AGA治療中に副作用が出た場合の対処法
AGA治療薬を服薬していて、副作用が出た場合どうすればいいのでしょう?
AGAに対応している皮膚科やAGAの専門クリニックの医師に相談する事をおすすめします。
医師に相談した場合、薬の服薬を止めるか、薬の量を減らすように指示されると思います。
AGA治療薬に限らずどんな薬でも、効果がある反面で副作用が出ることがあります。
AGA治療薬は血管拡張薬として使われていた事もある為、動悸や頭痛などの副作用が出る人もいます。
ちなみに、AGAメディカルケアクリニック(https://agacare.clinic/official/column/effect/877/#enblback)の患者さんのケースでは、AGA治療薬の副作用の発生率は全体の0.1~0.2%と非常に稀だとされています。
かなり低い確率ですので、そこまで恐れる必要はないかもしれませんが、1000人~2000人に1人の確率で何らかの副作用が出ているわけですから油断は禁物です。
AGA治療薬の費用の相場はいくら?
処方する薬や場所にもより違いがある。
AGA治療で実績のあるクリニックの料金を調査しました。
ただし、AGAクリニックで治療薬を処方してもらう為には、診察が必要となります。
薬代以外に初診料や診察料が必要になる場合があります。
AGAクリニックごとに初診料や診察料が必要かどうかも合わせて調査しました。
AGAスキンクリニックのAGA治療費用
AGAスキンクリニックは初診料、再診料、カウンセリングに加えて、血液検査も無料で対応しています。
初診料 | 無料 |
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再診料 | 無料 |
カウンセリング | 無料 |
血液検査 | 無料 |
治療薬 |
プロペシア:4600~7700円 フィナステリド(ジェネリック):3700~7700円 ザガーロ:5,300~9500円 ミノキシジル:6800円 |
【参考】AGAスキンクリニックの費用
AGAヘアクリニックのAGA治療費用
AGAヘアクリニックは初診料、再診料、カウンセリングが無料です。
オンライン診察も無料で対応可能です。
初診料 | 無料 |
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再診料 | 無料 |
カウンセリング | 無料 |
血液検査 | 来院3000円 採血キット5000円 |
治療薬 |
フィナステリド(ジェネリック):1800~3600円 デュタステリド(ジェネリック):7200~8000円 ミノキシジル:12000~13000円 |
【参考】AGAヘアクリニックの費用
湘南美容クリニックのAGA治療費用
湘南美容クリニックは初診料、再診料、カウンセリングが無料です。
初診料 | 無料 |
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再診料 | 無料 |
カウンセリング | 無料 |
血液検査 | 3870円 |
治療薬 |
プロペシア:5500~8250円 フィナステリド(ジェネリック):1800~3000円 ザガーロ:5300~9500円 デュタステリド(ジェネリック):6500円 ミノキシジル(HRアクアスプレー):2980~4980円 |
【参考】湘南美容クリニックの費用
銀座総合美容クリニック(銀クリ)のAGA治療費用
銀座総合美容クリニック、通称「銀クリ」では、初診料とカウンセリング、進行予防内服薬と発毛促進の内服薬を1ヶ月セットで1000円で対応が可能です。
これは他のAGAクリニックにはない非常に低価格な初回限定のプランですね。
初回のみ | 初診料+カウンセリング+進行予防内服薬+発毛促進内服薬:1000円 |
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再診料 | 無料 |
カウンセリング | 無料 |
血液検査 | 5500円 |
治療薬 |
フィナステリド:2000~7150円 デュタステリド:8250円 ミノキシジル:7700~12100円 |
【参考】銀座総合美容クリニックの費用
eLife(オンライン)のAGA治療費用
eLifeでは初診料、診察料、カウンセリングが無料で対応可能なクリニックです。
初診料 | 無料 |
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再診料 | 無料 |
カウンセリング | 無料 |
治療薬 |
フィナステリド:5,500円 デュタステリド:4,500円 ミノキシジル:4,500円 |
【参考】eLife(オンライン)の費用
この記事の更新時点(2022年11月)における、主要なAGAクリニックで処方されるプロペシア(フィナステリド)の相場は1800~8250円、ザガーロ(デュタステリド)の相場は4500~8250円でした。
ミノキシジルの相場は4500~13000円でした。
ミノシキジルに関しては、外用薬と内服薬があるため、どちらの価格なのかが明記されていないクリニックもありました。
フィナステリドは薄毛の予防や進行を止めること、ミノキシジルは発毛を促すことが期待される効果です。
ちなみにプロペシアやザガーロにはジェネリック医薬品もあります。
ジェネリック医薬品とは、厚生労働省の認可を得て製造販売される、新薬と同じ有効成分を含む医薬品のことです。
AGA治療は服薬治療の継続が前提なので、費用を安く抑えたいと思う人はジェネリック薬を選択する方法もあります。
AGA治療薬のまとめ
- AGAの治療法は服薬治療が基本
- AGA治療薬は医師の処方が必要で市販されていない
- ミノキシジル外用薬に関してはドラッグストアなどで購入可能(リアップなど)
- AGA治療効果が期待できる成分はフィナステリドとデュタステリド、ミノキシジル
- AGA治療薬には副作用が出るものもあるが発現率は0.1~1%とかなり低い
- AGA治療薬にはジェネリック医薬品も存在するので費用を抑える事が可能
- クリニックごとにAGA治療薬の料金に違いがある