壮年性脱毛症(そうねんせいだつもうしょう)とは?
壮年性脱毛症(そうねんせいだつもうしょう)とは、主な年代として40代、50代の男性、および女性にもみられる脱毛症状のことを言います。
脱毛症としては、薄毛の進行状況や薄毛進行パターンも男女で異なる傾向があります。
男性の壮年性脱毛症の場合は、脱毛症のタイプとしてH型・A型・C型・U型・O型・Sc型の6タイプがあります。
壮年性脱毛症の6つのパターンについて
男性の壮年性脱毛症の場合は、脱毛症の主なタイプとしてH型・A型・C型・U型・O型・Sc型の6タイプがあります。
H型:生え際からM字に薄くなっていくタイプ
A型:生え際から徐々に薄くなっていくタイプ
C型:頭頂部から薄くなっていくタイプ
U型:生え際から大きく薄くなっていくタイプ
O型:混合タイプ
Sc型:混合タイプ
壮年性脱毛症の原因について
壮年性脱毛症の主な原因としては、「遺伝によるもの」や「テストステロンの異常反応」、「生活習慣の乱れ」などがあげられます。
遺伝による壮年性脱毛症
脱毛症について遺伝による原因が関連していることは、最近の調査でもわかってきていますが、遺伝と脱毛症の詳しい関係性についてはまだ研究途中であり、専門家のコンセンサスは得られていないのが実状です。
かつての研究では、男性型脱毛症は父親の遺伝子との関連が深いとされており、父親や父方の祖父が薄毛、ハゲていると、その薄毛が遺伝されると言われてきました。
その後の研究では、男性型脱毛症の原因遺伝子は、母親からのX染色体にある男性ホルモンの受容体遺伝子によって受け継がれるということが判明しています。
つまり、現在の研究では、母方の祖父が薄毛、ハゲていると、その子供は脱毛症になりやすいという見解が報告されています。
テストステロンの異常反応による壮年性脱毛症
テストステロン(testosterone)とは、は、アンドロゲンに属するステロイドホルモンのことで、男性ホルモンの一種です。
テストステロン自体は、筋肉の増大作用や骨格の発達などを助ける、男性らしさを象徴する作用があります。
このテストステロンが異常反応する事で、ジヒドロテストステロン(DHT)に変異する事があります。
一般的に男性の頭皮には、5αリダクターゼと呼ばれる酵素がありますが、この5αリダクターゼとテストステロンが結合する事によりジヒドロテストステロンが生成される事があります。
ジヒドロテストステロンには、脱毛症を引き起こす効果がある為、壮年性脱毛症を進行させることになるわけです。
生活習慣の乱れによる壮年性脱毛症
生活習慣の乱れが脱毛症を引き起こす事があります。
食生活の乱れや喫煙、飲酒などによって脱毛症が引き起こされるケースも報告されています。
また、ストレスや睡眠不足などの生活習慣の乱れも、脱毛症を進めてしまう原因とされています。
壮年性脱毛症の治療法について
壮年性脱毛症の主な治療法として、有効とされているのがミノキシジルとフィナステリドによる治療法が一般的です。
ミノキシジル(Minoxidil)とは血管拡張薬として開発された成分のことです。後に発毛効果があるとされ発毛剤に転用され、日本以外ではRogaine(ロゲイン)の商品名で売られている。
ミノキシジルはもともとは血管拡張薬だったのですが、のちに発毛効果があるとされ発毛剤に転用され、日本の育毛剤としてはリアップに含まれている主要成分でもあります。
また、日本以外ではRogaine(ロゲイン)の商品名で売られています。
フィナステリド(finasteride)とは、アメリカメルク社が開発した抗アンドロゲン薬のことです。
アンドロゲンとは、男性ホルモンのことで、フィナステリドには2型5-α還元酵素を阻害して、テストステロンがジヒドロテストステロン(DHT)に転換されるのを抑制する働きが期待されています。
フィナステリドには、高用量(5mg/day)の場はで前立腺肥大症や前立腺癌に対して抑制的に作用する事が報告されていますが、低用量(0.2または1mg/day)の場合は壮年性脱毛症の抑制効果が認められています。
フィナステリドは、プロペシア(Propecia)の商品名で日本以外の国でも販売されています。