日本の成人男性の7割は「髪になんらかの悩み」を抱えているとも言われています。
中でも「薄毛」「抜け毛」の悩みは見た目に影響する為、特に気にされる方も多いと思います。
筆者も20代後半から頭頂部が薄くなりはじめ、いわゆる「AGA」による脱毛症になりました。
テレビやネットでもAGAという言葉を目にする機会が増えていますが、AGAって何なんでしょう?
この記事を読む事で、以下の内容を知る事ができます。
- AGAとは何か?
- AGAの主な原因
- 自分がAGAかどうか(簡易セルフチェック)
- AGAを改善する方法
この記事ではAGAについてできるだけ簡単にお伝えすることを心がけています。
また、情報の一部には、医学的な情報も含まれるため、情報の信頼性が重要となります。
記事は毛髪診断士が執筆、監修しております。
医学的な見解が必要な内容については、必ず出典元を記載しております。
AGAって何?
AGAとは、男性型脱毛症のことです。読み方は「エージーエー」と読みます。
男性型脱毛症とは、成人男性が最も多く悩んでいるタイプの薄毛、脱毛症で、その原因の多くは「遺伝によるもの」と言われています。
AGAは、英語表記で「Androgenetic Alopecia(アンドロジェネティック・アロペシア)」と書きます。「Andro」「Genetic」「Alopecia」の頭文字を取ったものです。
「AndroGenetic」は「男性ホルモン」、「Alopecia」は「脱毛症」という意味です。
AGAは進行型の脱毛症
AGAは進行型の脱毛症であるため、放置していると髪の毛が薄くなってしまいます。
思春期以降の男性が主に悩む薄毛の原因とされており、額の生え際が薄くなるタイプ、頭頂部の髪が薄くなるタイプ、その両方が薄くなるタイプがあります。
男性型脱毛症は、円形脱毛症などと異なり、薄毛がゆっくりと進行する傾向があります。
また、男性型脱毛症の場合、髪の毛が全て抜け落ちるということはあまりなく、生え際や頭頂部などの髪の毛が部分的に薄くなる傾向があります。
AGA、男性型脱毛症の治療法としては、プロペシアなどの治療薬を服用する方法もありますが、副作用として性欲減退などが報告されているため、治療法には専門家のカウンセリングを受ける事が重要です。
AGAには男性ホルモンが関係している?
AGA(男性型脱毛症)の主な原因として、男性ホルモンのテストステロンや遺伝的要因が関与していると現在では考えられています。
テストステロンが毛乳頭の細胞内に入ると、5α-リダクターゼ(還元酵素)の作用を受けて、5倍も作用の強い活性型男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)に変換されます。
つまり、生まれつき還元酵素の量が多い人や、活性が高い人は、男性型脱毛症になりやすい傾向があるとされています。
ジヒドロテストステロン(DHT)が男性ホルモンのレセプター(受容体)と結合し、遺伝子に取り込まれて毛母細胞の分裂を抑制すると、毛周期が短縮されます。
この結果として、硬くて太かった髪の毛が、次第に細く伸びの悪いうぶ毛を引き起こすようになっていくのです。
このレセプターはすべての毛乳頭にあるわけではなく、頭部のうちでもレセプターが多いのは前頭部と頭頂部です。
ひげやわき毛などの体毛の毛乳頭にもレセプターは存在していますが、後頭部には存在しません。
このような理由で、男性型脱毛症の場合、前頭部や頭頂部がハゲていても後頭部や側頭部の毛髪が残る傾向があるのです。
AGAは遺伝が原因?
男性型脱毛症の原因として遺伝による原因が関連していることは、最近の調査でもわかってきていますが、遺伝と脱毛症の詳しい関係性についてはまだ研究途中であり、AGAの原因として確定していないのが実情です。
かつての研究では、男性型脱毛症は父親の遺伝子との関連が深いとされており、父親や父方の祖父が薄毛、ハゲていると、その薄毛が遺伝されると言われてきました。
その後の研究では、男性型脱毛症の原因遺伝子は、母親からのX染色体にある男性ホルモンの受容体遺伝子によって受け継がれるということが判明しています。
つまり、現在の研究では、母方の祖父が薄毛、ハゲていると、その子供は脱毛症になりやすいという見解が報告されています。
2008年の研究結果によると、男性ホルモンを介する経路とは無関係と思われるDNA塩基配列の異変が20番染色体で見つかり、男性ホルモンの受容体遺伝子とこのDNA塩基配列の異変が両方ともある群では、両方とも違う群に比べて男性型脱毛症の発症率が約7倍も高かったという研究報告が、学術雑誌「ネイチャー・ジェネティクス」で発表されています。
この発表によって、これまでの研究で母方からの遺伝が原因で脱毛症になるということが言えなくなったのですが、DNAの変異がなぜ起こるのかは不明なままとなっています。
男性型脱毛症は、遺伝的要因に加えて、環境要因などの複数の因子が絡み合って起こると言われています。
現在において、生活習慣やヘアケア、シャンプーなどの工夫によって薄毛の進行を遅らせるということは十分に可能となっています。
男性型脱毛症は、改善できる可能性のある薄毛、脱毛症であるとされているため、早い段階で専門家の診断を受けることが重要なのです。
あなたはAGA?AGA簡易セルフチェック
AGAかどうかを判断する方法は、AGAクリニックなどの専門機関でヘアチェックを行い、専門家の診察を受けることが望ましいです。
ただ、簡易にAGAかどうかを自分でチェックする方法がありますので参考にしていただければと思います。
- 父、父方の祖父母のいずれかに薄毛の人がいる
- 母、母方の祖父母のいずれかに薄毛の人がいる
- 以前に比べて抜け毛の量が増えたと感じる
- 髪の毛に産毛のように細く短い毛が多くなった
- 昔に比べて髪の毛のハリ、コシがなくなった
- 思春期以降に髪の毛が薄くなり始めた
- 薄毛の範囲が徐々に広がっているように感じる
- 額の生え際から髪の毛が後退してきた
- 頭頂部の髪の毛が薄くなってきた
- 額の生え際と頭頂部の両方から薄くなってきた
男性型脱毛症を改善する方法
AGA(男性型脱毛症)を改善する方法は、基本的にはAGA治療、つまり服薬治療しかありません。
AGA治療とは、有効成分の配合されたAGA治療薬を服薬することで、抜け毛の原因となるジヒドロテストステロンの発生を抑制することが基本となります。
AGAクリニックや皮膚科でAGAの可能性があると診断された場合、シャンプーやサプリメントだけでは薄毛の進行を止める事はできません。
これは、「日本皮膚科学会ガイドライン」にも記載されています。
AGA(男性型脱毛症)を改善する方法として特に有効だと認められている方法は以下の通りです。
- フィナステリドの内服 推奨度:A
- デュタステリドの内服 推奨度:A
- ミノキシジルの外用 推奨度:A
AGA治療薬は、AGAを専門とするAGAクリニックや皮膚科で処方してもらう事が可能です。
また、ネット通販でもAGA治療薬を購入する事も可能ですが、ネット購入の場合、偽物の薬が販売されていたり、詐欺や健康被害のリスクがあるので注意が必要です。
ネット通販でAGA治療薬を購入できる場所として、利用者の評判が高いのが、オオサカ堂とアイドラッグです。
この二つの通販サイトは利用者も多く、AGA治療薬のジェネリック薬も販売しています。
ただし、ネット通販でAGA治療薬を購入する行為は「個人輸入」の扱いとなる為、あくまでも「自己責任」となります。
自分がAGAであるかどうかも確かめる為には、AGAクリニックやAGAに対応している皮膚科で診察を受ける事をおすすめします。
診察を受けて、正式にAGAであることが分かった後には、ネット通販でAGA治療薬を購入するという方法は、治療費を安くできるメリットがあると思います。
AGA治療薬はどこで買えるの?
AGA、男性型脱毛症による薄毛を改善するには、AGA治療以外に効果的な方法はありません。
AGA治療とは、主にフィナステリドやデュタステリドといった有効成分の配合されたAGA治療薬を服用することです。
また、ミノキシジルという発毛効果が期待できる成分の配合された外用薬を塗布することも同時に行うことがAGA治療としては一般的です。
ミノキシジルが配合されている外用薬としては、大正製薬のリアップやアンファーのスカルプDメディカルミノキ5などが有名です。
外用薬であれば、ドラッグストアなどでも購入する事ができますが、AGA治療薬の内服薬に関しては購入できる場所が限られています。
最も安心、安全にAGA治療薬を手に入れる方法は、AGAクリニックやAGAに対応している皮膚科でAGA治療薬を処方してもらう事です。
AGAクリニックで診察を受けた上で、最適なAGA治療薬を処方してもらう方法が、最も安心安全に治療を行うことができます。
AGA治療は、一度薬を飲めば治るというものではなく、薄毛の進行を止めている間は、服薬を継続する事が必要です。
また、一部のAGA治療薬には、副作用が発生するケースも報告されています。
AGA治療薬として最も利用されるフィナステリド(プロペシア)の副作用としては、以下の症例が報告されています。
- 性機能障害
- 抑うつ
- 肝機能障害
副作用があるがゆえに、AGAの専門機関で正しい用法と経過観測を行うことが重要です。
AGA治療薬の購入にかかる費用は、クリニックなどによって異なりますが、薄毛の症状が初期段階であれば、一ヶ月あたり4000~5000円前後の費用で済む場合が多いと思います。
AGAを治療するならAGAの専門クリニックで治療する事が望ましい
自分がAGAかどうかはAGAを専門とするクリニックや皮膚科でヘアチェック、診察を受けることを強くおすすめします。
先ほどの簡易セルフチェックはあくまでも「AGAの疑いがある」ということまでしかわからないですし、薄毛の原因がAGAではない可能性もあります。
薄毛の原因としては以下の原因が考えられます。
- 遺伝による薄毛・脱毛(AGA)
- ストレスによる薄毛・脱毛
- 食生活による薄毛・脱毛
- タバコ・喫煙による薄毛・脱毛
- 健康状態による薄毛・脱毛
- 間違ったヘアケアによる薄毛・脱毛
ウスゲスキー教授から、男性型脱毛症の研究者であるケームルズ博士を紹介された禿吉。
ドクター・ケームルズは男性型脱毛症、AGAについて詳しく禿吉に説明したところ、禿吉はAGAのタイプを図示してみせた。
少しずつ成長を見せる禿吉に、ウスゲスキー教授は驚きと同時に非常に大きな期待も持つことになった。